胡蝶蘭の植え替え時期として最適なタイミングは？
胡蝶蘭はフィリピンや台湾、ボルネオを始め、東南アジアを原産とする蘭科の熱帯植物です。
これらのエリアでは真冬でも最低気温が10度を割り込む事は無く、年間を通じて大変温暖かつ多湿な気候となっています。
その為、気温が低くなる冬の日本では多くの胡蝶蘭が成長を止めて休眠に入ります。
休眠期の胡蝶蘭は葉や根の成長を一切止め、株の生命維持にエネルギーのリソースを費やします。
その為、この時期に植え替えを行うと株が弱ってしまい、最悪枯れてしまいます。
胡蝶蘭の植え替え時期として最適なのは、株が休眠を脱し成長を始める5月以降です。
特に最低気温が15度を越え安定する5月中旬から初秋までのシーズンがベストとなります。
胡蝶蘭の植え替え時期のうち梅雨時や真夏に注意すべき事は？
一般に十分気温が高ければいつでも植え替え可能な胡蝶蘭ですが、それでも梅雨時や真夏は気を使わなければなりません。
梅雨時に植え替える場合、植え替え直後は冷たい雨が当たる屋外に株を置くのは避け、室内あるいは屋根付きの栽培スペースで管理します。
梅雨時は細菌やナメクジ等の害虫に侵され易く、植え替え直後の株が弱っている時は特に注意を要します。
新根が伸び出してくるまでは、若干乾燥気味に管理するのがベストです。
一方、真夏も植え替え時期に入りますが、最高気温が高く蒸れ易くなる為、植え替え直後は特に通風に気を付けたいところです。
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植え替え時期によらず胡蝶蘭を植え替えすべきケースとは？
胡蝶蘭の花が終わった直後、植えられた株の状態を見て判断します。
葉に艶が無く皺だらけになっていたり、下の葉が黄変して脱落しかかったりしていたら速やかな植え替えが必要です。
本来の植え替え時期をある程度無視してでも速やかに鉢から株を抜き、腐った根や痛んだ葉を全て取り除いて新鮮なミズゴケを巻き、新しい鉢に植え付けます。
また、見栄え重視で無理な寄せ植え状態となっている株に対しても、速やかな植え替えが必要です。
化粧鉢から全ての株を引き抜き、上記と同じ処置を施して1株づつ別々の鉢に植え付けます。
植え替え後はなるべく温湿度を安定して保てる明るい室内に置き、新根が伸び出すまで乾燥気味に管理します。
胡蝶蘭の植え替え時期を見定めるポイントとは？
上記で度々書いた様に、胡蝶蘭の植え替え時期は株が成長段階に入った時が最適となります。
交互に葉が伸び出している株の根元から緑あるいは褐色の先端を持つ新根が伸び始めていれば、すぐに植え替えが可能です。
一方、胡蝶蘭によっては、新根より先に新葉の方が先に伸び出してくるケースもあります。
その場合は新根が伸び出すのを視認出来るまで植え替え時期を延ばした方が良いでしょう。
胡蝶蘭を含め着生蘭は根が命です。
植え替えで根を過度に傷めるとその後の成長に悪影響を及ぼします。
どんなに丁寧に植え替えても根を傷めるのは避けられませんが、その弱点をリカバリー出来る新根が出てくれば、安心して植え替えに臨めるのです。
